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2014年8月8日金曜日

よいこは静かに遊べません

子どもたちが遊ぶための公園に、「よいこはしずかにあそべます。おおごえでさけばないでね」と張り紙がしてあるという。しかも、アンパンマンの絵付きだ。ええっ!!公園でワイワイとびまわり、はしゃいで遊んじゃいけないの?悪い子なの??!!

この張り紙を紹介した朝日新聞の記事は、社会(おとな)が子どもに対して寛容でなくなってきいてることを指摘していた。小学生が登校の際、校門のところで先生に、「おはようございます!」と元気にあいさつすることすら、「うるさい」という苦情の対象になっている地域があるという。母親たちも指摘していたが、もっと子どもを生んで育ててほしいという一方で、生んだ子どもが声をあげると、うるさいという社会というのは、いったいどういう社会なのか。

高齢化の問題とともに、子育て環境の問題が深刻な日本。どちらも、うまく対応していくには社会の人々みんなの理解と寛容さが大切な問題だ。が、日本社会ではむしろ、その理解への努力も自分とは異なる世代や感覚をもつ隣人たちへの寛容さも、どんどん減っている。

明日は、私たちの運営するNGO「ストリートチルドレンを考える会」で、「へいわって、どんなこと」というテーマで絵本を読み、メキシコで中学生対象に行われている非暴力ワークショップを行うが、そこでしっかりと語りあいたいのも、まさに、この「理解と寛容さ」だと考えている。

子どもはのびのびと大きな声を出してみたり、かけまわってみたり、おとなを困らせてみたりしながら、大きくなってこそ、ひとのやさしさやありがたみがわかり、思いやりのある、寛容な心をもつ人間になるものだ。

それを押さえつけるために、「よいこは−  」という言い方をして子どもたちを脅すのは、ある意味、お国のために戦わないのは非国民だ、というのと同じくらい理不尽な事だと、私は感じる。

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