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2015年2月2日月曜日

安倍政権の思うつぼにはまるな

イスラム国による人質殺害事件については、様々なメディアで様々なことが語られている。現場を取材していない身で、人質となった2人の思いや事件への日本政府の対応、イスラム国についてなどを論じることはしないでおこう。ただ、どうしても声を大にして言っておかなければと思うのは、これで安倍政権の言う「日本人を守るための自衛隊派遣」といった武装集団の海外派遣を「やはり必要だ」などと考える「あさはかさ」だけは持ってはいけない、ということだ。

安倍首相は、8月に湯川さん、10月末からは後藤さんが人質になっていることを知っていた。にもかかわらず、中東でイスラム国が敵視している国々の活動に(どんな形であれ)協力するという宣言をした。あのブッシュのごとく、「テロとの戦い」という言葉にこだわった発言を繰りかえした。そして、人質解放交渉の中でさえ、「しかしテロには屈しない」と言い続けた。必要だったのか?何のためにそうしたのだ?

それはあたかも、「これで人質を解放しなかったら、今度は武力だって用いるぞ、国民を守るには必要なんだから」とでも言いたいかのように、思えた。そう思えたのは、私だけではないだろう。そして、そのシナリオにのせられる人がいないとは言えないのが、今の日本だ。

安倍首相はさらに、イスラム国に償わせるといった発言をしている。何をするつもりなのだ?敵討ちか?時代錯誤も甚だしい。

集団的自衛権の行使容認についても、結局押し切られ、そんな独裁的な政権を再度「承認」したと言われる日本国民は、武力を否定し平和を築くために命を落とした人々の意思を無視して、武力行使を許す方向へ走るのか?

そんなことだけは、してはいけない。させてはいけない。